豊かな愛情
蟹座のキーワードは「豊かな愛情」に加えて「内側と外側の区別」というのも加わります。
西洋占星術では魂の成長の流れというのがあって、1番目の牡羊座から数えると蟹座は4番目に位置しています。
牡羊座で「無」から始まって、牡牛座で肉体となり、双子座で世界があることを知るわけです。
そして蟹座になって初めて、自分以外の人間がいることに気づく段階となります。
自分と他者がいることを知って内側と外側を区別しはじめるわけです。
内側と外側を区別するということは、世界の中にいる「自分」をより強く意識することにつながります。
つまり、敵か仲間か、守る相手か闘う相手か、などを区別することで自分の存在をより明確に認識しようとするわけです。
蟹の甲羅はとても固いですが、内側には水分がたくさん含まれています。
そして西洋占星術で「水」というのは感情を表しています。
かたい甲羅の内側に、豊かな愛情や感情が満ちているというのが蟹座の特徴です。
ちなみに内側と外側の区別は家族や友達などの狭い範囲ということもありますが、人によっては、それが民族や国にまで広がることもありえます。
大切なものを守る
蟹座が内側と外側のどこに線引きをするのかという基準は愛情や愛着の度合いによるといえます。
簡単にいうと、好きか嫌いか、一緒にいて心地よいか悪いかということなどが基準になりやすいといえます。
自分にとって好ましいと感じる人は線の内側において、心地よくない人や
理解し合えない人は線の外側に置かれます。
好きなものも、嫌いなものも同一線上にあるというような考え方は、蟹座には理解しにくいこともあったりします。
蟹座のすごい点は、愛情の内側にある人のことは全力で守ろうとするということです。
もともと蟹座は闘争心が強いタイプではありませんが、大切な人に危害が加わりそうになると、驚くほどの勇気で守ろうとすることがあります。
愛する人を守ろうとする蟹座の愛情は本当に深いものがあります。
共感
蟹座の性質が強い人は、好きな人や、大切な人と一緒に喜びを分かち合いたいと願います。
蟹座の世界というのは基本的に、一人だけ、自分だけでは完成されることはありません。
かならず他者がいるということが重要な意味を持ちます。
蟹座は、自分とは相容れないような人のことはさらっとかわして、線の内側にいる人たちと深く理解しあっていきたいと考えます。
そのため感情を共有できない相手のことは信用するのがむずかしいと感じるかもしれません。
そして、そういう人達とは本心から打ち解けようとはしない傾向が出てきます。
いつも近くにいるのにいつまでも心が通わない人に対しては、場合によっては敵とみなしてしまうこともありえます。
ただ蟹座が強い人はもともと親しみやすいタイプが多いので、その本心はわかりにくいかもしれません。
共に同じものを感じたり、楽しむことは、蟹座にとってとても大切なことなのです。